2025年に入り、証券口座の乗っ取りによる不正取引が急増し、大手証券会社を含む業界全体で深刻な問題となっています。被害件数は1,400件以上、被害総額は900億円を超えています。これを受けて、大手10社が顧客への補償方針を打ち出し、一部の証券会社では「全額補償」を表明しています。
被害の概要
- 被害件数:1,400件以上
- 被害総額:900億円超
- 主な手口:フィッシング詐欺やマルウェア感染によるID・パスワードの盗用
- 影響を受けた主な証券会社:楽天証券、SBI証券など
各社の補償方針
- 大手10社:顧客への補償方針を決定。補償内容は各社の判断に委ねられています。
- 一部証券会社:本人による取引でないと確認された場合、「全額補償」を行う方針を表明しています。
- 楽天証券:補償は「個別対応」としており、ログイン後の取引については本人確認が難しいため、補償が困難としています。
被害にあった場合の対応
- 証券会社への連絡:速やかに証券会社のカスタマーサポートに連絡し、口座の凍結や取引停止を依頼してください。
- 警察への相談:最寄りの警察署やサイバー犯罪相談窓口に被害を報告し、指示に従ってください。
- 証拠の保存:不正取引の履歴や不審なメール・SMSなどの証拠を保存し、調査に備えてください。
- セキュリティ対策の見直し:パスワードの変更、二段階認証の設定、セキュリティソフトの導入など、再発防止のための対策を講じてください。
証券口座の不正利用は、個人の資産だけでなく市場全体にも影響を及ぼす重大な問題です。被害を未然に防ぐためにも、日頃からのセキュリティ意識の向上と、証券会社からの通知や注意喚起に注意を払うことが重要です。
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